「COCO」で入力・出力する際のフォーマットの説明をします。

COCO の標準仕様に関しては、以下の公式サイトをご確認ください。

https://cocodataset.org/#format-data

FastLabel の独自仕様について

回転矩形の COCO 形式エクスポート仕様

背景

標準的な COCO 形式（bbox: [x, y, width, height]）は、画像座標系に対して軸に平行な矩形のみを想定しており、回転角度を表現するフィールドは定義されていません。

FastLabel では、回転を伴う矩形アノテーションもエクスポート・インポート可能にするため、COCO 形式を拡張して下記のように対応しています。

出力仕様

1. bbox

• 内容: 回転後の矩形を完全に内包する、軸揃えの外接矩形（x_min, y_min, width, height）を格納します。
• 目的: COCO の標準ツール（COCOeval など）との互換性確保のため、bbox は標準定義のままです。

2. segmentation

• 内容: （現行実装では）軸揃え矩形の座標列を格納します。
  • 例: [x1, y1, x2, y1, x2, y2, x1, y2, x1, y1] のように、最初と最後の点が同一の、閉じた矩形パス。

3. rotation（FastLabel 拡張フィールド）

• 内容: 回転角度（度単位）を表す数値を annotations の各要素に対して独自フィールドとして付与します。
• 役割: インポート時に segmentation と組み合わせ、元の回転矩形を復元するために使用します。